蓮池

escargotskin2011-08-14

一応、そのつもりでスケッチブックを持って行った。
『真夏の夜の動物園』という
震災のチャリティ企画


日中は暑くてスケッチブックなど取り出す余裕はなく
日が暮れてくると暗いし、蚊がいっぱい。


暑さは理性を吹き飛ばして感覚だけを増長する。


ゾウもワニもカバもハスもカピバラ
想像以上に大きくって
久しぶりの動物園にテンションがあがる。


本当なら今日はサマソニに行ってみたかったけれど
行こうかどうしようか、たじろいでる間に
チケットが完売になってしまった。
追悼Xジャンプがしてみたかった。
でも目の前の動物達の数々。


夜になると裏手に入ってゆく。
ゾウはどうやって眠るのだろうと心配になるくらいの
窮屈で頑丈な檻に入れられて
脚には太い鎖が付けられて、まるで囚人のようだった。
生年月日を見ると、私とあまり変わらない年に生まれている。
ずっとずっと見せ物生活なんだろう。
昼間は鼻で背中に砂をかけたり
水を飲んだり
割と楽しそうにしていただけに、
鎖に繋がれた姿には、哀愁を感じた。


こうやって大勢の子供連れとか夫婦に囲まれていると
自分の感じ方が、どれだけずれているかを痛感する。


だけど、世界の動物達は
日本で檻に入れられていれば、
結局見世物小屋のフリークスと大差なく
その異様な形、異様な色、大きさや形態に
新鮮な興味と安堵感を同時に覚えた。


動物園の空にみる美しい月と星は格別だった。