マニキュアペディキュア
2、3ヶ月前だったか、
「私、友達いないんです。友達って利害関係のある関係ですよね?」
と女の子に問われたので、「
いや、友達は利害関係のない関係なんじゃない?」
と答えておいた。
自分の学生だった頃の友達のことなどをなんとないく頭に思い浮かべて、適当に返事をしてしまったけれど、よく考えてみれば全く利害関係のない関係のない関係なんてないかもしれない。
むしろ利害関係の強い友達のほうが衛生的な場合もあるだろう。
そう言いかけようとしたところで、
「恋人は利害関係のある関係なんですか?」
と聞かれて、内心少し驚きつつ
「恋人は多少甘えたりすることがあるから利害関係も少しはあるかもね。」「私、まだ彼氏いないんですよ。やばいですよね23で・・・。」
それはやばい!
23で友達も恋人もいないなんて、私以上に、いや同等に寂しい存在ではないか。
でも彼女は寂しさも感じないだろう。
きっと、冷たさも暖かさも感知しない場所にいるのだ。
しかし、友達も恋人も親も子供も先生も生徒も人間関係は厄介なもの。
必ずしも「絶対いたほうがいい!」とは私には言い切れない。
だって腐った果実の汁は甘く、熟しきらない果実の汁は酸っぱい。
今日はマジョリカマジョルカの赤いマニュキュアを塗ってみた。
こんなストレートな赤がかつて怖かった。
少女の頃は少年になりたかっった。
乙女の頃は早く大人になりたかった。
大人と呼ばれる年になったら子供になりたくなった。
現状を無視してとりあヘず、あらぬ方向へ目を背けたおすという姿勢だけは一貫しているかな。
私が小学生だった頃はランドセルの色は赤と黒しかなかったし。赤は女の子印だった。
この行為はたぶん確認行為。
赤いマニュキュアを塗ったのは、自分が何だか解らなくなったから。