母娘

先日東京での公開上映ギリギリに観に行ってきた「ヴィオレッタ」
ブロンドの母娘と、その衣装が素晴らしく綺麗だった。
高校生の頃だったか、雑誌の小さな記事でイリナ・イオネスコの展示情報か何かが載せられていて、その2、3センチ角程の小さな白黒写真が衝撃的で、釘付けになった。
兎に角、その場で、口の中でモゴモゴと言ってみて、そのとても発音しにくい不思議な名前を覚え、実際写真集に出会えたのは、ずっと後のことだったと思う。
その時見たのとは違う写真だけれども、今も、エヴァがアンティークドレスを着た雑誌の切り抜き写真を厚紙に糊付けして本棚に飾っている。

だから、この映画の公開は非常に気になってはいたものの、鑑賞するのは躊躇していたところを、是非観に行くべき映画だと薦められたので、滑り込みで鑑賞。

数年前にインタヴューで仮面作家さんの家を訪れたことを思い出した。
何故、家まで訪問したかというと生まれたばかりの赤ちゃんがいるから、外出は難しいということで、インタヴューが終ってから、赤ちゃんの性別を聞いたら女の子だから、そのうちイリナ・イオネスコみたいに写真を撮ろうと思ってるっと、嬉しそうに話してくれた。
きっとその赤ちゃんは今では、4才か5才か6才かそのくらいだと思う。
あの仮面作家さんは、この映画を観たのだろうか?