清く正しく美しく

清く正しく美しく、そこに何の疑問も抱かずに生きている人は幸せだ。
公務員にでもなって、安穏とした生活でも送れば良い。
世の中を支配しているのは欲望だもの、黒い欲望が流れをつくり、人を取り込んでいっている。
黒い欲望がビルを建て、東京の夜景を明るく彩る。

視覚的に見ることが出来なくても人の中に暗くうごめく何かから、物語はいつも始まるものだと思うのだ。
人生の深淵も覗かずに、人から聞いたことや、先生や友達のの言ったことをなんの疑いもなく信じきって、正義ぶる人には抵抗感がある。彼らは自分で確認もせずに流されているだけ。
私は、世間的に清く正しく生きている人の心根までが美しいとは、どうも信じ難い、そういう場面に何度も直面して来たから。

それに幼い頃から悪役キャラが好きだった。ヒーローぶってる格好いい正義の見方には感情移入出来なかった。
唯一好きだと思えた正義の味方は「ラ・セーヌの星」だけ。